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プロフィール

ドクターコムロ

Author:ドクターコムロ
(小室好一)
コムロ美容外科総院長。消化器外科・乳腺外科・形成外科・麻酔科を専攻し、数多くのオペを執刀。特に乳癌摘出術や、乳房再建術に関しては、高い実績を残している。その後、1991年にコムロ美容外科を設立。美容整形の“手術革命”をもたらした「コムロ式」オペの研究開発を積極的に進めると共に、数多くの医師を指導・育成してきた。またテレビ・ラジオ等では美容相談医として活躍。著書も多数執筆している。
医学博士・日本美容外科学会正会員・日本外科学会正会員・日本麻酔科学会正会員・日本超音波医学会正会員・米国アンチエイジング認定医


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以前このブログで、ご自身の血液を利用した再生医療として「PRP」をご紹介しましたが、最近はこれをさらに発展させた「セルリバイブジータ」という施術が普及し始めています。すでに数多くのクリニックが導入し、インターネット上でも宣伝されています。「“ジータ”とは“究極”を意味します」という宣伝文句を見て、大きな期待を寄せている方も多いのではないでしょうか。

もちろん私のクリニックでもすでに始めています。セルリバイブジータは2008年末頃に登場したのですが、実はこれと同じ時期に「セルリバイブ」という施術も登場しています。それではPRPとセルリバイブ、セルリバイブジータはどこが違うのでしょうか。今回はこれらの違いについて、簡単に説明しておきたいと思います。

まずPRPは患者さまの血小板をメインに使う方法で、日本では3年くらい前から行われていました。私のクリニックでもすでに数多くの施術例があります。またPRPと脂肪注入を組み合わせることで脂肪残存率を高めたり、ヒアルロン酸と組み合わせた施術も行っており、それぞれ高い成果を上げています。

これに対してセルリバイブとは、血小板に白血球を混ぜて使用する施術です。PRPでも若干の白血球は混ざっているのですが、セルリバイブでは意図的に白血球を入れることで、より高い効果を引き出すことを狙っています。

さらにセルリバイブジータになると、血小板に白血球と細胞成長因子を混ぜて使用します。この成長因子は傷を治癒させるために使用する「フィブラストスプレー」と呼ばれる治療剤にも含まれているもので、これによってさらに大きな効果が得られると言われているのです。

このように書くと、PRPよりもセルリバイブ、セルリバイブよりもセルリバイブジータの方が効果があるように思えますが、私自身は必ずしもそうとは言い切れないと感じています。PRPで最も重要なのは、自分の血に含まれている血小板を使う点にあり、この血小板の中に含まれる成長因子が細胞の再生を促します。含まれる成長因子が多ければ確かに効果が高まりそうですが、自分の血に由来しない成長因子を混入させることにどれだけの意味があるのか、正直に言うと疑問を持っているのです。私以外のドクターの中にも、同じような疑問を持っている方は少なくないようです。

もちろん基本はPRPなので、ちりめんジワや目の下の小ジワ、首のシワ等には確かに効果があります。下の写真はセルリバイブジータの施術例ですが、目のまわりのシワが改善されていることがわかります。しかしPRPに比べて著しく大きな効果が得られるかというと、必ずしもそうではないと感じています。

(施術前)
施術前

(施術後)
施術後

ここで私が申し上げたいのは、新しい施術が登場したからといっても、過度な期待を持つことは禁物だということです。美容クリニックの世界では、新しい施術の効果を宣伝するあまり、患者さまに過度の期待を与えるケースも少なくありません。確かに新しい施術の方が効果があり、従来の問題が解消されていることも多いのですが、期待しすぎるのも良くないのです。

最近の美容クリニックの世界では、どんどん新しい施術が登場しています。2〜3年経てば、また新しい方法が宣伝されるようになっているでしょう。しかしお肌を若返らせる方法としては、他にも数多くの施術が存在します。例えばヒアルロン酸注入やレーザー治療、フェイスリフト等もそのひとつです。これらのうちどれが高い効果を発揮するかは、実は人によって異なります。セルリバイブやセルリバイブジータも数ある施術方法のひとつであり、これらもやはり人によって合う合わないが違ってきます。

その一方で、複数の施術を組み合わせることで、より大きな効果を引き出すというアプローチもあります。例えばPRPをヒアルロン酸と組み合わせるのもそのひとつです。特定の施術に拘るのは得策ではありません。新しい施術だからといってすぐに飛びつくのも、オカネの無駄になる可能性があります。まずはドクターと相談して、ご自身に一番合う施術や施術の組み合わせを見つけるべきだと思うのです。

経験豊富なドクターであれば、どの施術があなたに合っているのか、適切に判断できるはずです。施術を選ぶ前に、まずはドクターを選ぶことをお勧めします。一見すると回り道のようですが、結果的にはこのステップを踏んだ方が、満足できる結果を得られるはずです。


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2009年2月、施術メニューに「シルエットリフト」を追加しました。2009年1月13日に「ハッピーリフトで若返る」というエントリーを掲載しましたが、シルエットリフトはこのハッピーリフトを、さらに進化させたものだといえます。

シルエットリフトとハッピーリフトは、どちらも特殊な糸を皮下組織に通し、これによって組織を引っ張り上げることで、肌のたるみやほうれい線を解消するものです。両者の違いは使用する糸の形状にあります。ハッピーリフトは毛羽だった形状をしており、この毛羽が組織を引っかけて引っ張り上げます。これに対してシルエットリフトでは、糸のところどころに円錐状のもの(コーン)があり、これが組織を引っ張り上げるのです。

糸の比較

糸の形状の違いは、引っ張り上げる力の違いになって現れます。

ハッピーリフトは糸に付けられた切れ込みが「毛羽立ち」を作りますが、この毛羽立ちは部分的にしか組織を引っ張ることができません。ひとつの毛羽立ちは糸のひとつの側面にしか付けられないので、その部分だけが引っ張られるのです。

これに対してシルエットリフトの糸に付けられた「コーン」は、糸の回りを360度引っ張り上げることができます。そのためハッピーリフトに比べ、1本の糸がもたらす効果が大きいのです。

また糸に切れ目がないため、糸の耐久性が高くなるというメリットもあります。そのためより細い糸を使うことが可能です。ハッピーリフトでは「2-0糸」を使いますが、シルエットリフトではそれよりも一回り細い「3-0糸」が使われています。

シルエットリフトは糸の牽引力が強いので、少ない本数で効果を発揮します。例えばほうれい線の解消であれば、片側たった2本で効果があります。頬のタルミも片側2本でOK。この両方を解消する場合でも、両側合わせて8本の糸で対応できるのです。

実はこの施術は、日本でもすでに2007年末頃から始まっています。私もその効果は認めていたのですが、1点だけ不満があったため、施術メニューに加えていませんでした。それは当時使われていた糸が「吸収性」ではなかったということです。コーンの部分は吸収性だったのですが、糸の部分が吸収性ではなかったため、組織の中に残ってしまうのです。

「ハッピーリフトで若返る」の時にも書きましたが、糸が肌の下に残るのはあまり好ましくありません。肌の薄い方の場合には、肌の上から触ると糸の感触が残るケースもあります。また追加の施術を行う場合、残った糸が新たに通した糸に干渉するため、施術が行いにくいという問題もあります。私が「非吸収性」のアプトス糸よりも「吸収性」のハッピーリフトをお薦めしているのは、このような問題を発生させないためです。

しかしシルエットリフトも、今年2月に吸収性の糸が入手できるようになりました。これならハッピーリフトと同じように、より自然な仕上がりが可能になります。そのためコムロ美容形成クリニックでも施術メニューに追加したというわけです。

下に示すのは施術例です。上が施術前、下が施術後の写真です。頬のたるみとほうれい線が解消されていることが、はっきりとおわかりいただけるはずです。

施術前

施術後

施術時間は約45分、局所麻酔なので施術後すぐに退院可能です。最終的な仕上がりまでに1〜2週間かかりますが、施術後2〜4年間は効果が持続します。頬のたるみやほうれい線が気になっている方に、ぜひお薦めします。またレーザーやPRPも併用すれば肌に張りが出て小じわも目立たなくなるので、より大きな若返り効果が期待できます。

なお最近ではPRPにも新しい施術が登場しています。次回はこれを取り上げてご紹介したいと思います。



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 前回は「高濃度ビタミンC点滴療法」によるガン治療について紹介しましたが、「点滴療法研究会 第11回実践セミナー 2009」には、他にも興味深いセッションがありました。今回はその中から、同志社大学生命医科学部アンチエイジングリサーチセンターの日比野先生が発表した「プラセンタ療法」を紹介したいと思います。

 プラセンタとは胎盤のことであり、これがアンチエイジングに効果があるということは、かなり古くからわかっていました。すでに中国では紀元前、秦の始皇帝が不老不死の妙薬としてプラセンタを使用しており、あの楊貴妃も常時服用していたことが知られています。また西洋でもヒポクラテスが治療に利用した記録があり、クレオパトラやマリー・アントワネットも若返りや美容の目的にプラセンタを使用していたといわれています。

 現代ではプラセンタの有効成分を抽出したプラセンタエキスが、注射液やサプリメントなどの形で使用されています。この種の製剤として有名なのは「ラエンネック」ですが、すでに1959年から肝炎や肝機能不全に使用されています。そして最近になってプラセンタエキスが様々な疾患に効果があると認められるようになり、アンチエイジング領域でも利用が拡大しているのです。

pr_laennec[1]

pr_porcine[1]

(ラエンネックのパッケージ写真、上が注射用、下がサプリメント)

 胎盤には実に多様な成分が含まれており、プラセンタエキスにも様々な生理活性物質が含まれています。また肝成長因子や神経成長因子といった生理作用の強い各種因子の存在も確認されています。これらの物質や因子が働くことで、多様な効果をもたらすというわけです。

 それではプラセンタ療法によって、どのような効果が期待できるのでしょうか。

 まず内科系では、肝炎、肝硬変、慢性胃炎、胃弱、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、糖尿病、高血圧、低血圧、気管支ぜんそく、慢性気管支炎、貧血、慢性疲労、習慣性便秘などに効果があります。

 婦人科系では、更年期障害、月経困難症、便秘、冷え性、生理痛、不妊、乳汁分泌不全、高プロラクチン血症などに効果が認められています。

 この他にもアトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎の改善、発毛促進、肩こりや神経痛の改善、さらには花粉症にも効くことがわかっています。

 そしてもちろん美容にも効きます。シミやそばかす、しわ、タルミ、ニキビなどを改善する他、美白や若返りの効果もあるのです。

 まさに「万能薬」といえそうな効能ですが、やはり実際の使用にあたっては注意点もあります。

 そのひとつが「ヒト由来のプラセンタを使用した療法を受けると献血が行えない」ということです。プラセンタ製剤にはヒト由来のものとブタ由来のものがあり、一般に注射剤ではヒト由来のもの、サプリメントではブタ由来のものが使用されています。点滴療法ではヒト由来のものを使用するため、事前にこのことを説明し、ご理解いただく必要があります。

 このような制約は感染症拡大防止を目的としたものです。もちろんプラセンタ製剤の製造過程では感染症を防止するための安全策が講じられており、プラセンタ注射で感染症が発症したというケースはまだ確認されていません。しかしクロイツフェルト・ヤコブ病のようにまだ十分に解明されていない感染症も存在するため、現時点では「献血を行うべきではない」ということになっているのです。

 プラセンタ療法は適用領域が広いだけではなく、高濃度ビタミンC療法と同様に「副作用がない」点も大きなメリットです。特に私にとっては、安全にアンチエイジングに活用できる点が最大の魅力です。コムロ美容形成クリニック(旧コムロ美容外科)ではすでに10年前からプラセンタを使用しており、数多くの症例で効果を確認しています。

 前回ご紹介した高濃度ビタミンC点滴療法にも、今後は積極的に取り組んでいきたいと考えています。

 美容外科の施術を行う場合、事前に必ず綿密な検査を行うのですが、この時にガン等の病気が見つかることも少なくありません。その場合、これまでは抗ガン剤などによる治療を行う必要がありましたが、結局のところ「延命効果しかない」ケースを数多く見てきています。しかも抗ガン剤による治療は副作用が大きく、QOLが大幅に低下します。そもそも美容外科というものはQOLを高めることが目的なので、患者さまがこのような状況になってしまうのは、とても悲しいことなのです。

 しかし高濃度ビタミンC療法なら、副作用がなく免疫力も高まるため、ガン治療を行いながらQOLを高めることも可能です。ガン予防に活用することもできるでしょう。ひとつだけ問題があるとすれば、この療法は厚生労働省に認可されていないため、国内では健康保険がきかないことです。でも美容外科そのものも健康保険がきかない分野なので、私がこの療法に取り組む上では、それほど大きな問題ではないともいえます。

 これからは高濃度ビタミンC療法やプラセンタ療法のように、副作用がなく、免疫力も高まる療法がどんどん一般的になっていくはずです。単に病気を治すだけではなく、QOLを高めながら健康を維持する。このような療法こそ理想だと思うのです。



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 去る2月22日、秋葉原コンベンションホールで行われた「点滴療法研究会 第11回実践セミナー 2009」に参加してきました。

セミナー資料
(セミナー資料の表紙)

 点滴療法研究会とは、最新のエビデンスに基づいた点滴療法を提供する医師・歯科医師を会員とするグループで、実践セミナーではその具体的な療法や成果等が発表されます。第1回実践セミナーは昨年2月に開催されており、その後わずか1年の間に10回を超えるセミナーが催されています。

 点滴療法には様々な種類のものがありますが、いま最も注目されているのは、研究会会長でもある柳澤先生の「高濃度ビタミンC点滴療法」でしょう。柳澤先生は元杏林大学教授で、現在は国際統合医療教育センター所長を務めていらっしゃいます。日本で初めて高濃度ビタミンC療法を導入した先生として知られており、点滴療法に関して1万件を超える経験をお持ちです。そして高濃度ビタミンC点滴療法は米国国立衛生研究所(NIH)や国立癌研究所(NCI)が注目しているものなのです。

 今回のセミナーでは複数の先生方が発表を行いましたが、私が最も興味を引かれたのも、やはり柳澤先生のセッションでした。そこで今回は、その概要を簡単に紹介しておきたいと思います。

 高濃度ビタミンC点滴療法とは、高濃度のビタミンCを点滴することでガンを治療するという、極めて画期的な療法です。現在は多くのガン治療に抗ガン剤が使用されていますが、抗ガン剤は副作用が極めて大きく、患者の免疫力を低下させるため、ガンの進行を遅らせることができても、ガンを完治させるのは困難です。これに対して高濃度ビタミンC療法は、副作用がほとんどなく、患者の免疫力を高める効果もあるため、ガンを完治できる可能性が高まります。また臓器の摘出もないためQOL(クオリティ・オブ・ライフ)も向上します。まさに「理想的な化学療法」といっても過言ではないのです。

 実はビタミンCをガン患者に投与するという取り組みは、1970年代に始まっています。しかし当時は「ビタミンC10gを2ヶ月間経口投与する」という方法だったため、投与量が少なすぎて効果が認められませんでした。実際「The New England Journal of Medicine」でも、1979年に「ビタミンCの大量投与は進行ガンに対して有益な効果はない」と記述されています。

 しかしその後より大量のビタミンCを投与することで、ガン治療が可能であることが実証されました。投与量は最低でも1回あたり50g以上、最適な量や投与頻度はまだ明確になっていないということなのですが、大腸ガン、肺ガン、膵臓ガン、卵巣ガン、膀胱ガン、腎臓ガン、乳ガン、前立腺ガン、胃ガン、子宮ガン、悪性リンパ腫、脳腫瘍、白血病、肝臓癌など、様々なガンを治療した実績があるといいます。

 それではなぜ高濃度ビタミンCでガンが治るのでしょうか。そのメカニズムもすでに解明されています。

 高濃度ビタミンCを点滴によって投与すると、血管内または血管外間質と呼ばれる場所で反応を起こし、過酸化水素を生成します。過酸化水素はガン細胞に選択的に作用し、DNAの阻害、ミトコンドリアの阻害、ATP生成阻害、解糖系の阻害を引き起こします。これらの作用によってガン細胞を「細胞死」させるのです。ここで重要なのが「ガン細胞に選択的に作用する」という点です。他の健康な細胞には作用しないため、副作用が生じないというわけです。

 このように非常に魅力的な治療方法なのですが、実際の適用にはいくつかの注意点があります。

 まず第1に、喫煙者はこの療法の効果があまり期待できません。喫煙は体内の一酸化炭素濃度を高めるため、ビタミンCの効果を弱めてしまうからです。喫煙者にこの療法を適用するには、事前に禁煙していただく必要があります。

 また国産のビタミンC製剤は使用すべきではない、ということも指摘されていました。日本製のビタミンC製剤はナトリウム含有量が米国製の2倍近くあり、高血圧症を引き起こすリスクが高まるからです。また防腐剤が添加されていない製剤を使用しなければならないのですが、国産製剤はすべて防腐剤が添加されています。そのため高濃度ビタミンC療法で使用するビタミンC製剤は、米国産のものが適しているということです。

 この他にも、ビタミンC溶液は必ず冷蔵庫に保管し点滴当日の朝に使用する分だけ室温に戻すこと、点滴前に「G6PD(グルコース6リン酸脱水素酵素)活性値」を確認すること、点滴中は喉が渇くので飲水を自由に行わせること、最初は15g程度からスタートし回数を重ねる毎に投与量を増すことで血中ビタミンC濃度を治療濃度領域まで高めること、等が注意点として挙げられていました。

 高濃度ビタミンC療法は、ガンの「予防」にも有効であろうという話も取り上げられていました。柳澤先生ご自身も、月に2回の頻度で25gのビタミンC点滴を行っているそうです。これに関してはまだエビデンスがないのですが、理論的には「超早期治療」と位置づけられるということです。

 高濃度ビタミンC療法は国内ではまだ正式なガン治療法として承認されていません。抗ガン剤メーカーや医療現場の抵抗もあると推測できるので、承認にはまだまだ時間がかかるでしょう。しかし海外ではすでに臨床試験も行われ、ガン治療を目的にしたビタミンC製剤の使用も、数多くのクリニックで行われています。私自身は非常に魅力的な治療法であると思っています。



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 今回のテーマは「上眼瞼切開」です。

 以前「二重まぶたを理解しよう」で、二重まぶたの分類と、加齢によってそれがどのように変化するのかを説明しました。末広型、平行型ともに、年齢を重ねていくことで、次第に目尻の部分が垂れ下がってきます。これを解消し、もとの若々しい二重に戻す施術が上眼瞼切開です。上眼瞼切開という施術そのものは一重まぶたの方に行うケースもありますが、やはり目尻の垂れ下がりが気になりやすいのは二重まぶたのほうなので、二重まぶたの患者さまに施術を行うケースが多いようです。

 今回は加齢による二重まぶたのたるみ取りを紹介しましょう。

 加齢によって目尻が垂れ下がってくるのは、上まぶたの皮膚が伸びてくるからです。上眼瞼切開では、この上まぶたの余剰皮膚を切除することで、上まぶたのたるみを解消します。具体的な施術の内容は以下の通りです。

施術方法

 目を閉じたとき、上まぶたに二重のラインが現れます。この二重のラインの上下の部分を皮膚を切除し、ナイロン糸で丁寧に縫合します。手術自体は60〜90分程度、日帰りできます。また翌日には洗顔やコンタクトレンズの使用も可能です。5〜7日後に検診と抜糸を行えば、施術は完了です。

 このように書くととても簡単そうに聞こえるのですが、実はこの施術はドクターのセンスや経験によって、仕上がりが大きく左右されます。どのような形で皮膚を切開するのか、そのデザインが難しいのです。

 経験の少ないドクターがよくやる間違いが、二重ラインの上だけを切除するというものです。この方法では二重の幅が大きくなってしまい、以前よりも派手な二重になってしまいます。加齢による上まぶたのたるみは、二重ラインの上下の皮膚のたるみも進んでいるので、このラインの上と下の切除範囲を考慮して行わなければ、若々しい二重にはなりません。

 目尻の垂れ下がりがかなり進んでいる場合には、目尻側の切除量を多くする、といった配慮も必要です。目を閉じた時と目を開けた時では、目尻のたれ具合も変わります。常に仕上がりをイメージし、計算しながらデザインしていく必要があるのです。

 さらに患者さまのご要望に応じて、仕上がりを調節できるセンスも必要です。以前よりもはっきりとした幅の広い二重にしたいというご要望があれば、二重ラインの上の部分を切除します。このような判断を的確に下すには、豊富な経験とセンスが欠かせません。

 もちろん患者さまにも、仕上がりの状態をイメージしていただく必要があります。そのために私のところでは「ブジー」と呼ばれる道具を使っています。

ブジ

 これは医療用の針金なのですが、まっすぐな針金の部分を自分で曲げて使用します。まず患者さまに目を閉じていただき、曲げたブジーを二重のラインに沿ってあてがいます。この状態でゆっくりと目を開けていただくと、ブジーを挟んで上まぶたの皮膚が重なっていきます。ブジーの押さえ具合によってこの重なり具合も変わり、二重の見た目も変化していきます。この状態で患者さまの好みの二重を再現した上で、その時の皮膚の重なり具合をチェックすると、最適な切除範囲が判断しやすくなるのです。もちろんこのチェック作業も、それなりの経験を積まないと、的確な判断を下すことはできません。

 下の写真は、実際の施術例です。上まぶたのたるみを取ることで、はっきりとした若々しい表情になっていることがおわかりいただけるはずです。

症例

 上眼瞼切開は、切除しすぎると取り返しがつきません。切除範囲を広くすると二重がくっきりとしますが、あまりやりすぎると不自然な仕上がりになります。私がお薦めしているのは、10〜20歳を目安に若返っていただくことです。

 上眼瞼切開の施術を受けるのであれば、ぜひ経験豊富で、センスのあるドクターに任せることをお薦めします。



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