前回はアゴ形成についてお話ししましたが、今回は逆にアゴを削る話をします。唇の先がEラインよりも出ている場合にはアゴを出すことでEラインを調整するのですが、逆に唇の先がEラインよりも内側にある場合には、アゴの先端を低くすることでEラインを整えます。

アゴ削りを行う時にまず注意しなければならないのは、単にアゴが出ているだけなのか、それとも受け口なのかをチェックすることです。受け口のことを「下顎前突症」というのですが、この場合にはアゴ削りではなく、アゴ全体の治療が必要です。先にアゴ削りを行ってしまうと受け口の治療ができなくなりますので、きちんと確認する必要があります。
単にアゴが出ているだけであれば、アゴ削りを行っても大丈夫です。アゴ削りの方法は、大きく2種類あります。
ひとつめはアゴの先端を削る方法です。Eラインの調整量が小さい場合、つまりアゴが少しだけ出ている場合には、この方法を使います。先ほど頭蓋骨の写真は、この方法でアゴの長さを調整しています。
アゴの先端を削る場合には、まず局部麻酔を行い、アゴ形成と同じように粘膜小帯(下唇奥の歯茎近くの場所)を切開します。アゴ形成の場合はプロテーゼが入ればいいため2センチ弱の切開でしたが、アゴ削りの場合には4センチほど切開します。次にこの切開部分からアゴの骨を露出させ、骨の先端部分を削ります。口の中の施術になるため作業は細かいのですが、時間はそれほどかかりません。およそ30分くらいで終了し、施術後はそのままお帰りいただけます。
もうひとつの方法は「中抜き」と呼ばれるものです。下の図のようにアゴの骨を水平方向にスライスし、中間の骨片を取り除いて先端の骨片を上方へ移動させます。断端は削ってならします。だるま落としのようにスライスした部分を取り外した後、残った骨同士をくっつけるわけです。

ここで重要なのが、骨の内側の組織を傷つけないことです。内側の組織を切ってしまうとひどく出血する可能性があるからです。
中抜きはアゴの長さだけではなく、前後の位置も調整できる点が大きな特長です。そのためEラインをかなり柔軟にコントロールできます。施術時間は1時間程度必要、麻酔は全身麻酔が必要です。ただし日帰り施術なので、麻酔が切れればお帰りいただけます。
アゴ周りのラインは脂肪吸引でもかなり調整できるのですが、Eラインを整えるのであれば、ぜひアゴ形成やアゴ削りをお勧めします。きれいに整ったEラインは、顔の表情をより女性らしく見せます。また理知的な感じも増し、化粧したときにもすっきりとした印象になります。
それでは受け口の場合にはどうすればいいのでしょうか。これについては次回お話ししたいと思います。
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